「コンディションを考えるならばホメオスタシス(恒常性)を知っておこう」No.4

前回のブログでは、コンディションやコンディショニングを考える上での要素や考え方の話をしてきました。簡単にまとめると、「身体の状態や調子って色々な要素が関係しているからコンディショニングはしっかり目的や手段、状況なども考えないと狙った成果はだしづらいかもしれません」という内容でした。

また、コンディションに関係する要素としては「身体」「環境」「心理」という3つの大きな要素が関係しており、それぞれもっと細かく分類ができますともご紹介しました。

今回はそのような考え方のもと「コンディションが良い」ってどういう状態?っていうのを考えてみたいと思います。というのも、コンディションを良い状態にする為には色々な要素があり、その要素を変化させるためのたくさんの手段がありますが、根本的に「身体にとって良い状態とは?」というところを理解していないとどこを目指してコンディショニングを行うのか?何をもってコンディションが良いと評価、判断できるのか?ということで主観的な感覚の割合が多くなってしまうのではないかと思います。(主観的な感覚は大切ですけどね)

そこで、今回は「身体にとっての良い状態」とはどういう状態かというのを掘り下げて考えていきたいと思います。

ヒトの身体はいろいろなもので構成されている

ヒトの身体にとっての「良い状態」とは何か?と考えると…『体内の器官が「適切」に働き続けられること』と私は考えます。

体内の器官というのは、骨や筋肉だけではなく、脳などの神経系や呼吸器や消化器といった内臓系、心臓や血管などの循環器系など、身体が生きる為に(健康に保つ為に)必要な器官(システム)のことを指します。

これらの器官が損傷したり、病気になったりすれば身体にとってなにかしら悪い影響はでることはイメージできると思いますが、損傷していなくても病気になっていなくても、それぞれの器官が働きにくくなっていたりしていると身体としてはなにかしらの影響があります。

なので、身体を良い状態へ…と考えるのであれば「身体を構成する器官全て」がそれぞれの役割を全うする為に適切に働いてくれないといけません。もちろん、ヒトの身体というのはその器官に対して多少の不調が起きてもなんとかなります。なにかしらが欠けても生きることは出来ますが、生活のQOLは高くなるかと言うと全てがなんとかなるとは言い切れません。ましてや、その不調その状態がさらに続くと身体の状態もさらに悪化する可能性がありますよね。

実は身体の状態を社会インフラに置き換えて説明することができます。水道や電気・ガス、電波、医療、消防・警察、行政サービスなどそれぞれの人がしっかり役割を全うすることによって、私たちが快適に生活ができています。水道工事によって何時間か水道が止まることはそこまで私生活に影響がでませんが、それが何日間、何ヶ月も止まるとなれば話は変わりますよね。もちろん、水道が止まっていても生活することはできますが、現代社会においてはとても不便な生活になることは想像できるのではないでしょうか。

このように、身体を良い状態へとする為には、『体内の器官が「適切」に働き続けられること』を考える必要があります。

体内の器官が「適切」に働き続けられるシステム

『体内の器官が「適切」に働ける』と身体は体温や心拍数、呼吸数などが安定し体内の器官が適切に働く状態を維持しやすくなり、いわゆる健康(良い状態)を保つことができます。

ただし、身体ストレスや心理的ストレス、気温や湿度などの体外環境の変化や、病原菌などの体内への侵入が生じた時はその状態が崩れてしまいます。ですが、ヒトはそのような状態にいたっても外部環境の変化や、運動による身体的変化、食物の影響などに応じて、体温、心拍数、血液量など、さまざまな「生理的状態」を生存に適した「一定範囲内」に保ち、体内が安定な状態を維持できるようにはたらくシステムが存在します。

それが「ホメオスタシス(恒常性)」というシステムです。

ホメオスタシス(恒常性)というシステムがどういった役割を担っているのかというと、身体にとって良い状態といえる領域を「コンフォート・ゾーン」と呼ぶのですが(図1のピンクの領域)、その領域からでた場合に(身体の調子が崩れた場合に)「身体として適切な状態に戻す」役割を担っています。わかりやすい例でいうと、体温の維持の為に、暑いときは汗をかいて体温が高くなりすぎないように調整し、寒いときには身体を震わせたりして体温が低くなりすぎないようにしますよね。(図2)

図1
図2

そういったことを身体の中ではホメオスタシス(恒常性)というシステムが24時間365日毎日休む間もなく働いてくれて、私たちの身体を良い状態へ保つ=『体内の器官が「適切」に働ける』ようにしてくれています。

ただし、この「ホメオスタシス(恒常性)」というシステムが身体の中で機能していないと『体内の器官が「適切」に働ける』ことが難しくなってきます。その結果、身体ストレスや心理的ストレス、気温や湿度などの体外環境の変化や、病原菌などの体内への侵入が生じた時はその影響を受けても、システムが上手く機能しないので身体はその影響を受けてしまい、結果的に健康状態を維持できなくなってしまいます。

システムがうまく機能できていない状態だと、身体の不調を感じ病気になりやすくなったり、身体の痛みを感じやすくなったり、ケガをしやすくなったり…。など身体のいろいろなところで不調が感じられる可能性が高くなります。システムが機能していない期間が短期間であれば、多少の不調を感じる程度で私生活や競技を行う上では問題ないかもしれませんが、システムが機能していない期間が長期間であればあるほど、システムの破綻が大きければ大きいほど、ストレスや外部環境の影響を受けやすくなるので身体の不調は大きくなる可能性があります。(もちろん、個人差はあるので症状は人それぞれ違いますが…。)

ホメオスタシス(恒常性)がしっかり働く為に

ヒトの身体にとっての「良い状態」とは何か?と考えると…『体内の器官が「適切」に働き続けられること』

体内の器官が適切に働き続けられる為には?…と考えると…「ホメオスタシス(恒常性)」というシステムが大切

と話してきました。ホメオスタシス(恒常性)がしっかり働く為にはどういった要素が必要かというと「自律神経系」「内分泌系」「免疫系」という3つのシステムが必要となります。

<自律神経系

  • 自律神経系は生命を維持するためのさまざまな働きを制御する役割を担っており交感神経と副交感神経に分類することができます
  • 自律神経は体の内外からの刺激や環境の変化に反応して、それぞれの臓器や細胞に働きかけることで体内環境を調節します。呼吸・心拍・血圧・体温・発汗・排尿などはすべて自律神経で調節されています
  • 交感神経と副交感神経のバランスが破綻すると、ホルモンバランスが乱れたり免疫機能が低下し体調を崩しやすくなります

<内分泌系>

  • ホルモンによる体内環境の調節システム
  • 内分泌腺から分泌されるホルモンが血液などの体液にのって身体中をめぐり、代謝機能の維持、消化液の調整、血圧や血糖値の調整などそれぞれの臓器の働きを調節しています

<免疫系>

  • 病気や怪我によって体内に病原菌が侵入したとき、それを排除しようとする仕組み
  • 免疫力が低下していると病気になりやすくなります

これら3つのシステムが常に相互作用しあって、ホメオスタシス(恒常性)がしっかり機能し、身体は健康を維持しています

身体が良い状態となるために考えること

ホメオスタシス(恒常性)がしっかり機能するためには、「自律神経系」「内分泌系」「免疫系」という3つのシステムが大切と説明してきましたが、これらをしっかりと機能させる為にコンディショニングとしてはどのようなこと考えればよいでしょうか?

それは…①よく食べる②よく寝る③生活リズムを保つ④適度に運動する⑤ストレスとうまく付き合うといった「あたりまえ」といわれることを「あたりまえ」に行うことがまずは大切ではないかと思います。

コンディショニングを行う手段として、ストレッチを行ったり、お風呂に入ったり、サプリメントを摂取したりなどといろいろ考えられる方法はありますが、まずは①〜⑤の行動がしっかりできていないのであれば、ここから考える必要があると思います。①〜⑤がしっかりできる為に、何をやるべきなのかというのを考えれば「やるべきこと」は繋がってくるのではないかと思います。

そういう行動がしっかり取れれば、比較的ホメオスタシス(恒常性)というシステムが安定して機能すると思うので体内の器官が「適切」に働き続けられることができ、コンディションは良い状態で安定してくるのではないでしょうか?

まとめ

今回は「コンディションが良い」ってどういう状態?ということを考えていきました。色々考えていくとコンディショニングでアプローチする対象は筋肉だけではないということがわかっていただけたと思います。身体のケアとしてストレッチなどをしっかりやっていても睡眠状態や栄養状態が悪いとホメオスタシスというシステムに綻びが出てしまい、コンディションを崩す原因となってしまいますので、身体が全体的に機能するようにコンディショニングを考えていく必要があります。みなさんも自分の生活などを振り返ってみてどこが改善できそうか考えてみてください。

【Conditioning Gym noma】

東武東上線朝霞駅徒歩2分にあるパーソナルトレーニングジムです。

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